あふらちゃんず

(。・ω・。)

夏油傑に関しての思考整理

呪術廻戦0を2回見まして、感想もそうなのですが、何より夏油傑の沼にハマってしまったので、考察の整理も兼ねて記しておきたいと思います。

 

 

以下、呪術廻戦0並びに原作単行本最新巻程度のネタバレがありますので、まだ未読の方はスクロールせずにバックでお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、夏油傑はどのように世界を変えたかったか、また、それに至るまでの闇堕ち経緯の整理をしたいと思います。

 

夏油傑は8巻の天内理子護衛任務以前は「呪いも見えず、自分ではどうすることもできない非術師を守るのが術師の務め」といった思想を持っていましたが、結果として闇堕ち後「非術師が存在しているだけで呪いが発生するのだから、術師だけの世界を作ればいい」とぶっ飛んだ考え方になるわけですね。

 

思想が変わる過程で大きく4点の出来事がありました。

 

・天内理子の暗殺

天元と同化するためだけの存在である星しょう体の天内理子に、同化するのが嫌になったら一緒に逃げようと提案し、彼女が希望を込めてまだ一緒にいたいと言った後に射殺されました。殺害自体は伏黒甚爾によるものですが、それは天元との同化をよく思わない宗教団体の人々にとっては好都合、故にあの死体を持った五条悟を前に拍手と笑いが出ていたわけですね。五条悟が「コイツら殺すか?」と提案するも、夏油傑は断りました。この時から非術師を守る対象として見るという夏油傑の信念が揺らぎ始めるわけです。

 

・九十九由基との対面

特級術師である九十九との問答が、夏油傑の後押しをしたようにも感じます。術師は出現した呪いを祓うのが仕事ですが、九十九はそもそも呪いの発生を防ぐという思想を持っているようでした。術師からは呪いは生まれず、非術師からしか呪いは生まれないという旨の発言も九十九からだったと思います。夏油傑の後の信念ともなる非術師の抹殺は効率的ではあり、イージーだけど、と、それを実行に移すとは誰も思わないでしょう。

 

・五条悟が段々と最強に近づいていく

五条悟が段々と無限を使いこなし、「1人で」最強になっていったことは、夏油傑にとって大きな転換点のようにも感じます。同期である灰原の死に嘆く七海の口からも「あの人1人でいいんじゃないですか」という発言があり、呪術界全体がそのような空気になったのかもしれません。夏油傑は天内暗殺事件以前は五条悟と自分は2人で最強だと信じて疑わなかったでしょう。

 

まぁでも、夏油傑の呪霊操術がめちゃくちゃに優秀だったせいで、死後の身体を乗っ取られてしまうわけなので、皮肉ですよね。最強ゆえに敵に利用されてしまうなんて。

 

・ミミナナが迫害されていた村での虐殺事件

実際に手を出してしまったのがこの事件ですね。呪力のある双子の少女を監禁し迫害していた村人を殺害しました。あえて、残穢を残したのではないかとも思っています。

あの場面での村人は夏油傑視点では人間の言葉を喋っているように聞こえないという描写でした。ここで完全に非術師を猿、非術師は呪いを生み出すだけの存在だとの認識に変わったのではないかと思います。その後ミミナナがしっかりとわがままギャル高校生に育っているところを見ると、夏油傑は結構この子達の教育もちゃんとしたんだなと少し感心します。

 

 

そんなこんなで術師だけの世界作りたい、という思想に変わったわけですが、そんなこと到底無理ですよね。高専の入学者を見ても分かる通り、呪いが見えるだけでもかなりの少数。そこまで選民してその後はどうするつもりだったのだろうかと、思ってしまいます。

でも、根底にあるのは呪いの撲滅。その方法が圧倒的に間違っていたとしか言いようがないですね。

 

 

呪いを祓うために、後継者教育に力を入れた五条悟。呪いを無くすために選民しようとして、失敗した夏油傑。

夏油傑は元々優等生であるが故に、抱えるものが多かったのかもしれませんね。

 

 

どうしたら、夏油傑は幸せになれたのだろうか。

五条悟と2人で最強、の道を選べばきっと死ぬことはなかったんだろうとは思うけれど。